1,沿革
学校法人和歌山中央学園和歌山中央幼稚園は、昭和54年岩出市(当時岩出町)で最初の幼稚園として開園しました。
当時人口23,000の田園風景広がるカントリータウンであった岩出市も、和歌山のベッドタウンとして、また最近では関西国際空港の開港を契機に、大阪のベッドタウンとして発展を続けております。
それに伴い開園当初180名であった定員を3回にわたる増員によって420名とし、地域の幼児教育のパイオニアとして現在に至っています。
2,保育の目標
望ましい子供の姿として次の目標を掲げ、日々の保育をおこなっています。
※ 生き生きとした強く明るい子供 (自主的な子供)
※ 美しくあたたかい心の子供 (協調性のある子供)
※ 考えてやりぬこうとする子供 (積極性のある子供)
3,保育の特色
実際にやってみることを重視し、機会を見つけてさまざまな体験ができるよう心がけています。
むしとり、落ち葉集め、砂場遊び、シャボン玉、そうした日常体験を、年齢に応じて保育に豊富に取り入れ、自由に思いきり自ら遊ぶ、そうした経験を下地として以下のことに取りくんでいます。
(絵画指導)
こどもに描かせるのではなく、こどもが自分で描けることを目標に指導します。自分で自分を自分なりに表現できる。そのために汽車を見にいったり、ウサギと遊んだり、おもちつきをしたり、実際に経験することからはじめます。また和歌山幼年美術の会の委員として積極的に活動し、教員の資質の向上に努め、日々の保育の充実を心がけています。 平成5年度には長年美術教育に貢献した園に与えられる川端龍子賞を授賞しました。
(体操プログラム)
体育では専門の講師を中心に独自のプログラムを作成し、楽しく効果的な体力作りを保育の中に取り入れています。 けがをしにくい敏捷性を無理なく身につけてゆきます。
(リズム指導)
リズム遊びを楽しむ中でいろいろな楽器に触れるとともに、集中力を育てています。 絵画指導が、人と違う自分を表現することが目標だとすれば、リズム指導は、人と協調し、人と協力することを目標としています。
(文字・数字)
入園時より、日々の保育で、原則として1日2冊、絵本の読み聞かせをします。楽しい絵本の世界に引き込まれてゆくうちに、学ぶことにとってもっとも大切な集中力を身につけてゆきます。また、伸び伸びとした雰囲気の中で考え、試してみることを大切にしています。まず、集中力を育てることで、順序だてて考え、試行錯誤のできる根気が育ちます。5歳児になれば、小学校入学に際して、文字や数字に対する不安の無いよう、一人一人にあわせた指導をしています。
4,子育てへの取り組み
子供達が健やかに成長してゆくために、日々の保育以外に次のような取り組みをしています。
(教育講演会)
「どの様に子育てをしてゆけばよいのか。」という親としての悩みを少しでも取り除き、子育ての道標を親御さんに持っていただくために、年に何度か開催しています。 児童文学者斎藤惇夫さん・絵本作家かこさとしさん・同じくまついのりこさん・小児科医山入高志先生・和歌山信愛女子短大教授室みどり先生・和歌山大学教授森下正康先生、元岩出中学校長中山皖市先生・和歌山大学教授米澤好史先生・愛知学泉短期大学教授角田春高先生等バラエティ-にとんだ方々においで頂いています。
(教育研究機関との共同研究)
子供たちの「育ち」をより深く理解するために、大学等の研究機関との間で共同研究をし、日常の保育に役立てています。 かつては奈良女子大学丹羽研究室と、ここ数年は和歌山大学心理学教室との間で行ってまいりました。 今後さらに研究を進めてゆく計画です。研究データの採取は先生たちにとってそれなりにたいへんな作業ですが、それによって一人一人の子どもをたいへん細やかに観ることのできる先生が育ってゆきます。なお、これらの研究結果の一部が、エイデル研究所刊の「げんき56号」に特集記事として掲載されました。
(小学校との連携)
小学校入学時にスムーズに学校にとけ込めるよう、小学校と密接に連絡をとりあい、入学前、入学後に主な進学先各小学校の先生と懇談の機会を設けています。
(延長保育)
最近、全国の幼稚園で採用され始めた「預り保育」を、本園では30年以上前の開園以来「延長保育」という名前でおこなっています。 土・日・祝以外で、保育のある日(たとえば始業式の日でも)は原則としてすべて、夕方5時までお子様をお預かりします。 費用は1日わずか200円、さらに1ヶ月に3000円以上はいただきません。その上、1ヶ月3000円をいただく場合には、バス利用者のバス協力金が半額になります。 本園の延長保育の特徴は、「子供が遊びこむことのできる、安全な場所の提供」を主旨としていることです。200円という利用しやすい金額は、そのことの何よりの証明です。両親の仕事の都合で利用している園児がいることは事実ですし、そうした利用が間違っているという気は毛頭ありません。きっかけが何であれ、「遊びこむ機会を与えられた子供」がなぜかすばらしい成長を遂げていることは、紛れもない事実なのです。そして、多い日は1日100人以上が利用している実態は、子ども達がいかに充実した時間を、しかも楽しく過ごしている何よりの証明です。
<(パイナップル教室・バナナ学級)
夏休みの一定期間、子供たちを預かるプログラムを展開しています。毎年キャンセル待ちが多数出るほど人気沸騰で、園児はもちろん、卒園児も参加し、生活が不規則になりがちな夏休みを規則正しくすごします。最終日にはみんなで小遠足に出かけ、日頃体験できない経験をします。卒園児はどうも苦手な絵や工作、それ以外の夏休みの宿題もすませて、有意義に過ごします。 また、バナナ学級を開設し、春休み・冬休み、あるいは園行事の代休など、従来カバーできなかった期間をカバーできるようになりました。